Beast 〜獣たちに好かれた僕〜
第16章 幼なじみ
聖輝「しっ失礼します!」
櫻井「聖子ちゃん。」
聖輝「ごめんなさい…遅くなっちゃって…」
櫻井「ううん、大丈夫だよ。」
聖輝「あの…櫻井様…」
櫻井「ん?」
聖輝「さっきの車って…櫻井様の…?」
櫻井「うん、俺の愛車。」
聖輝「愛車…」
櫻井「って言っても、大学入学祝いに買ってもらったやつだけどね。」
聖輝「あの…ハンドルが左についてましたよね…?」
櫻井「外車だからね。」
聖輝「外車…?!」
櫻井「アウディっていう車なんだ。」
聖輝「アウディ…?」
櫻井「うん、日本で数台限定で発売された車なんだけどね。」
聖輝「そうなんだ…すごいですね…」
櫻井「ちなみに、あの車に女の子乗せたの初めて。」
聖輝「えっ…?」
櫻井「聖子ちゃんが初めて。」
聖輝「私が…初めて…」
櫻井「うん、俺さ…車とかバイクってあんまり人を乗せたくないんだよね。」
聖輝「どうしてですか?」
櫻井「何でだろ…初めて乗せるのは俺が好きになった人って決めてるんだよね。」
聖輝「櫻井様は今まで好きな人はいたんですか?」
櫻井「まぁね、今までいろんな女の子と付き合ってきたからね。」
聖輝「おっおぉ…」
さすが櫻井様…プレイボーイだ…
櫻井「でも…本気で恋したことはなかった。」
聖輝「えっ?」
櫻井「好きかもってところまではいったんだけど、大好きって本気で思ったことはないんだよね。」
聖輝「そうなんですか…」
櫻井「…でもね、今は本気で恋してる。」
聖輝「えっ?」
櫻井「今までこんなに人を愛しく思ったことはなかった…そう…」
グイッ
櫻井「聖子ちゃんに出会うまではね。」
聖輝「えっ…?!」
櫻井「聖子ちゃんは俺の初恋なんだ…」
聖輝「櫻井様…」
櫻井「聖子ちゃん…」
聖輝「さっ櫻井様…」
ダメ…そんな…顔を近づけないて…
聖輝「あっ…」
櫻井様…!!