Beast 〜獣たちに好かれた僕〜
第17章 死神2
翠「ちょっと亮!ウチが楽しみにしてたプリン勝手に食べたやろ?!」
亮「ええやん別に!」
翠「あのなぁ…このプリンは限定品なんやで?!楽しみにとっといたのに!!」
母親「こらこら!もうすぐ夕飯なんだからケンカせぇへんの!」
翠「だって…プリンが…」
母親「まったく…プリンくらいまた買ってきたるから…」
亮「親父は?」
母親「そういえば…お父さん遅いわね…」
翠「もしかして会社の人と飲み会してんのかな?」
母親「それはないわ、だって連絡ないから…」
ガチャッ
父親「ただいま…」
母親「おかえり〜もぉお父さんどこ行ってたん?」
父親「いや、ちょっとな…」
亮「おかえり、女のところ?」
父親「そうそう、ねぇちゃんのところに…って何でやねん?!」
翠「あははっ!」
母親「お父さんも早く手洗ってきて、ご飯やから。」
父親「おう!」
亮「何や、浮気ちゃうんかい。」
翠「ちょっと亮!変なこと言わんとってよ!」
亮「へーい。」
父親「……。」
母親「さーて、いただきましょうか。」
亮「…親父?」
父親「…お前ら…ちょっと話がある。」
翠「話?」
母親「なに?」
父親「…さっきな……永山に会った。」
亮「永山って…親父の…?」
永山という男は、親父を裏切って借金をトンズラした男。
母親「嘘…何処で会ったの?!」
父親「会社の近くにコンビニがあって…そこで…」
翠「どうして…何でここに…?」
父親「しばらくあいつと話しててな…」
亮「話って…何しゃべっとったん?!」
父親「…これ……」
母親「これって…!!」