Beast 〜獣たちに好かれた僕〜
第17章 死神2
亮「んっ……」
俺はいつの間にか寝ていた。
亮「ふわぁ……」
時計を見ると時刻は10時過ぎ。
学校だったら遅刻だった。
亮「…姉貴…」
俺は昨日言ってた姉貴の言葉を思い出し、リビングに向かった。
亮「姉貴?」
そこには姉貴の姿がなく、代わりに綺麗にラッピングされた箱と手紙が置かれていた。
亮「何これ…?」
翠『いつもウチのこと守ってくれてありがとう。亮は自慢の弟やで!今まで嘘ついててごめんね…亮に喜んでほしくて…プレゼントを探してました。使ってくれると嬉しいです。』
亮「プレゼント…?」
俺はプレゼントらしき箱の包装紙を破ってフタを開けた。
亮「えっ…?!」
中から出てきたのは、俺が昔から憧れていたジョーズ・マティス(架空の人物)のモデル型のサッカースパイクだった。
亮「これ…嘘やろ…?!」
俺の為に…これを…?
亮「やばい…嬉しすぎるねんけど…!!」
限定品やから手に入るもんやないって諦めてたのに…
亮「姉貴…!!」
〜♪♪♪
亮「電話や…」
ピッ
亮「はい、錦戸です。」
『亮くん?!大変だよ!!翠ちゃんが…翠ちゃんが…!!』
亮「……えっ……」
おばちゃんからの電話は…
姉貴がスーパーの近くの路地裏で首の動脈を切って自殺していたという知らせだった。