Beast 〜獣たちに好かれた僕〜
第17章 死神2
亮「姉貴!!姉貴!!!」
「ゔぅっ…翠ちゃん…!!」
亮「何でやねん?!何で俺を置いて死ぬねん?!」
亮「姉貴!!!目覚ませや!!!」
「ゔっ…ゔっ…!!」
亮「嫌や…一人にせんとって…姉貴…姉貴ー!!!」
何度名前を呼んでも姉貴が目を覚ますことはなかった。
亮「……。」
「錦戸翠さんのご家族の方ですか?」
亮「……。」
「解剖結果のことで…お話したいことがあります。」
亮「……。」
「亮くん…」
「あまり、大きな声では話せないことなので…こちらに来てもらってもいいですか…?」
亮「……。」
解剖結果なんか…どうでもええねん…
姉貴を助けてくれや…
「…大変…ショックな話なのですが……」
亮「……。」
「翠さんの…陰部から……大量の精液が摘出されました…」
亮「……は…?」
「私もこれには驚いたのですが…おそらく…翠さんは……レイプされたのかと…」
亮「レイ…プ…?」
「背中や太ももに複数の傷跡や赤い痣が発見されました…」
亮「…ははっ…レイプって何やねん…何で…何で姉貴が……何で姉貴がこんな目に遭わなあかんねん?!」
「わっ分かりません!!」
亮「くそっ…くそっ!!くそぉーっ!!!」
守られへんかった…
姉貴のそばにおったのに…俺…
何もしてあげられへんかった…!!