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Beast 〜獣たちに好かれた僕〜

第20章 夏の思い出



聖輝「ふわぁ〜…」


狛犬「すっごいあくび…寝てていいよ?」


聖輝「ん〜…」


二宮「まだ2時間ほどかかるから寝たら?」


優誠「着いたら起こしてやるから。」


聖輝「ん〜……スー…スー…」


松本「……。」


二宮「…お前さ、知ってるの?」


優誠「えっ?」


二宮「大倉って奴。」


優誠「いや、話しか聞いたことねぇから…」


狛犬「そうなんだ…」


優誠「何でも、入院する前は通信制の高校に通いながらバイトして家計を援助していたらしい。」


松本「俺とちょっと似てるな…」


優誠「母親が病弱で働けないから忠義くんとその兄貴の収入で生活してるんだとよ。」


狛犬「お兄ちゃん?」


優誠「親が離婚して兄貴と離れたらしいんだけど、仕送りしてくれてるらしい。」


二宮「へぇ…」


松本「しっかりした奴なんだな…」


優誠「俺も直接会ったことねぇけど、すげぇいい奴だと思う!」


狛犬「だよね!家計を助ける為に働いてるなんてすごいよ!」


二宮「その分苦労してるんだな…」


優誠「まぁな…しかも交通事故で半年入院なんてついてねぇよな…」


松本「そうだな…」


優誠「でもさ、聖輝も言ってたけど早ければ今月退院だろ?そん時はさ、派手に退院祝いしてやろうぜ。」


狛犬「だね!涼野くんの友達は俺達の友達だもん!」


二宮「本人がいいって言えばな。」


狛犬「大丈夫大丈夫!話聞いてる限りめちゃくちゃいい人っぽいから!」


松本「いい人ねぇ……」


二宮「何か引っかかることでも?」


松本「いや、何でもない。」

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