テキストサイズ

Beast 〜獣たちに好かれた僕〜

第21章 御曹司の秘密



「けっケルベロス…??!」


「何で職員室に…?!」


聖輝「……。」

夢でも見ているのだろうか…

まさかこんなところでケルベロスと会うなんて…

「えっと…何のご用で…?」


ケル「……。」


「ひぃっ…!!」


「あいつに関わるとろくなことないんだよな…」


渋谷「ケルベロスか…」


聖輝「……。」


校長「というわけでこれをよろしくお願いします。」


沢田「分かりました。」


校長「…おぉっ、西園寺くん!職員室に何の用で?」


ケル「……。」


校長「これは…あぁ、例のあれか…」


ケル「……。」


校長「わざわざ配達ご苦労様。」


ケル「……。」


ガラガラ…


「校長先生…何ですか?それ…」


校長「ちょっとな、西園寺くんのお父さんからで。」


「そうですか…」


聖輝「はぁぁ…びっくりしましたね…」


渋谷「西園寺翔か……」


聖輝「あっあの、そろそろ職員室出ましょう!」


渋谷「あぁ。」


「あっきっきみ!ちょっといいかな?」


聖輝「へっ?僕達ですか?」


「うん、あの…悪いんだけどこれ…西園寺くんに渡してもらえないかな?」


聖輝「えっ?!」


「もうすぐしたら個人面談があって…ほら、西園寺くん3年生だから。」


聖輝「あぁ…進路相談ですか…」


「そうそう…大事なプリントを生徒会室まで渡しに行くだけでも心臓に悪くて…ね?頼む!」


聖輝「はっはい…分かりました…」


「ありがとう!よろしく!」


聖輝「しっ失礼しました…」


ガラガラ…


聖輝「ハァ…渋谷さん……」


渋谷「貸せ、俺が渡して来たる。」


聖輝「えっいいんですか?!」


渋谷「あぁ、プリント渡すくらいやろ?」


聖輝「でっでも…相手はケルベロス…」


渋谷「心配あらへん、あいつは賢い奴や。」


渋谷「すぐにケンカ仕掛けるそこらへんのアホとは違う。」


聖輝「渋谷さん…」


渋谷「ほな。」


聖輝「あっ…ありがとうございます!」

渋谷さん…やっぱりカッコいいなぁ…

聖輝「そろそろ教室戻らなきゃ。」


僕は小走りで教室に戻った。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ