Beast 〜獣たちに好かれた僕〜
第5章 さが高
聖輝「…あっ、小山さん!この学校でお金持ちの生徒さんっていますか?」
小山「お金持ち……」
聖輝「20万も持ってたってことは…多分お金持ちの人だと思うんですよね…どう思いますか?」
小山「はっはぁ…まぁ…確かに…」
聖輝「ですよね!で?お金持ちの生徒さんは?」
小山「えっ…えっと…僕が知ってるのは……」
聖輝「知ってるのは…?」
小山「……生徒会長…?」
聖輝「えっ…?」
小山「生徒会長の家柄は超エリートで…父親はIT企業の社長…母親はやり手の弁護士…だったかと…」
聖輝「……。」
小山「すっすいません…僕…記憶力よくないので…それしか……」
聖輝「そっそうですか…あっありがとうございました!」
僕は小山さんにお礼を言ってその場を離れた。
聖輝「……。」
生徒会長って…ケルベロスのことだよね…?
あの人…めちゃくちゃお金持ちのお坊ちゃんなんだ…
聖輝「……。」
「だーれだ?」
聖輝「うわぁっ?!」
今度は後ろから急に目隠しされた。
聖輝「えっ?!えっと…」
この声は……
聖輝「…狛犬…さん?」
狛犬「えへへっあったりー!」
聖輝「びっくりしたぁ…」
狛犬「あははっ!ごめんごめん、涼野くん見つけたから。」
聖輝「そうですか…」
狛犬「あれ?何持ってんの?」
聖輝「あっ、これ…実は……」
僕は狛犬さんに事情を話した。