Beast 〜獣たちに好かれた僕〜
第5章 さが高
狛犬「あっ!ニノ!」
「ハァ…あんたの声廊下中響き渡ってたけど…?」
狛犬「あはは!ごめんごめん、ちょっと人探ししてて!」
聖輝「……。」
「…なに?」
聖輝「あっいえ……」
狛犬「涼野くん紹介するね!俺の友達の二宮和也くん!通称ニノ!」
聖輝「あっはっ初めまして…涼野聖輝です…」
二宮「…どうも。」
狛犬「ねぇねぇ!この学校でイケメンで黒髪の人って何処にいんの?」
二宮「はぁ?そんな奴そこらへんにいっぱいいるでしょ。」
狛犬「だよね〜ねぇ、涼野くん。もうちょっと何か特徴ないの?」
聖輝「いやっ…うーん……」
正直気が動転してたから…
二宮「探してる本人がこんなんじゃ見つからないんじゃないの?」
狛犬「えぇー?!そんなことないよ!!」
聖輝「……あっ…」
狛犬「えっ?何か思い出したの?!」
聖輝「…時計…」
二宮「時計?」
聖輝「そっその人…あの、時計してたんです!あの…何か不思議な形をした…」
狛犬「不思議な形?」
聖輝「はい!あの…何て言ったらいいんだろう…こう…クネクネしてるっていうか…」
二宮「ハァ…手掛かりにならないな。」
狛犬「うーん…クネクネって言われてもなぁ…」
聖輝「クネクネ……うーん……あっ!カメレオン!!」
二宮「えっ…?」
「「「「「「「!!」」」」」」」
聖輝「えっ…?」
時計の話をした途端、辺りは一気に静寂に包まれた。