
Beast 〜獣たちに好かれた僕〜
第24章 カミングアウト
聖輝「ハァ…ハァ…ハァ…」
優誠「だっ大丈夫かよ…」
聖輝「ハァ…ハァ…ハァ…むっ村上さ……」
優誠「おい村上!!」
村上「おぉ、お前らか。」
聖輝「ハァ…ハァ…ハァ…」
村上「大丈夫か?こいつ…」
優誠「南校舎1階から全力疾走してきたからな。」
村上「は?」
聖輝「ハァ…ハァ…ハァ…」
優誠「お前さ、それで何見てたの?」
村上「あぁ、これか。ちょっとケルベロスを見張っててな…」
聖輝「えっ…?」
優誠「ケルベロス?」
村上「あぁ…この間4階から監視したらでっかい石投げつけられてな…」
優誠「怖っ…!!」
村上「だから2階からこれでケルベロスがおる生徒会室を覗いてるんや。」
聖輝「ハァ…ハァ…どっどうしてそんなことを…?」
村上「あいつの1日のタイムスケジュールを把握する為や。」
優誠「タイムスケジュール?」
村上「あいつ…いっつも生徒会室にこもってるからな…その中に何か秘密あるんちゃうか思って。」
村上「それで、あいつがいつ生徒会室から出るのか調べてるわけや。」
優誠「へぇ…」
聖輝「えっ?でもこの間…3時間目の時家庭科室に来ましたよ?」
村上「は?家庭科室?」
優誠「それって、体育が自習になった時?」
聖輝「うん、その時勉強できる場所を探してて、その時小山さんに家庭科室に案内されて…」
村上「お前勉強すんの…?」
優誠「優等生だからな。」
聖輝「その時…ケルベロスは家庭科室のスペアキー持ってたから…気分転換に来たんじゃないかって小山さんが…」
優誠「気分転換とかしなさそうなタイプだけどな。」
村上「…そんなあほな……」
聖輝「村上さん?」
