
Beast 〜獣たちに好かれた僕〜
第24章 カミングアウト
村上「ここ最近あいつのこと監視してるけど…その時間は生徒会室から出てこんかった。」
優誠「たまたまじゃねぇの?あいつだってトイレやメシ食う時は教室から出るだろうし。」
聖輝「そうだよね、ずっとそこにいるわけでもなさそうだし…」
村上「って、思うやろ?実はそれも生徒会室の秘密のひとつなんや。」
優誠「えっ?」
村上「お前ら、南校舎の4階…どんな風になってるか覚えとるか?」
聖輝「どんな風って…生徒会室があって……」
優誠「…何かやけにひとつの教室がでかいような…」
村上「おっ気づいたか。」
聖輝「えっ?」
村上「元々はあそこ多目的室やったらしいねんけど、ケルベロスが改造したんや。」
優誠「改造?」
村上「あぁ…生徒会室の奥に部屋があってな…そこにはベッドからキッチン、トイレやお風呂まで完備されとるらしいわ。」
聖輝「えぇっ?!」
優誠「マイホーム化してる…」
村上「それに、冷蔵庫もあるからご飯はそこで食べとるらしい…」
聖輝「へぇ…」
村上「一回夜中に忍び込もうとしてんけどな…生徒会室の入り口、えらい頑丈に鍵がかけられとってな…」
聖輝「鍵…?」
村上「気づかへんかったか?ドアの横に四角い機械があったの…」
優誠「あったっけ?」
聖輝「うーん…あそこ行くだけで緊張するから周りは見えてないかも…」
村上「そうか…実はあの部屋暗証番号が必要になっとる。」
優誠「暗証番号…」
村上「それをこじ開けようとしたら警報機が鳴ってな……」
聖輝「鳴って…どうなったんですか…?」
村上「黒服の男達に追いかけ回された。」
優誠「なっ何じゃそれ…」
村上「おそらくあいつの手先やろな。」
聖輝「わぁ…怖い…!!」
村上「だからこそ!!あいつが部屋から抜け出した瞬間に部屋に突撃したろ思って、見張ってるわけや。」
優誠「なるほどね…」
