
Beast 〜獣たちに好かれた僕〜
第24章 カミングアウト
若井「どうしたの?」
「あっあの…お店に警察が…」
若井「警察?」
聖輝「警察…?!」
「はい…何でも樹里ちゃんが覚せい剤所持で捕まったとか…」
若井「なっ…?!」
聖輝「覚せい剤…?!」
「覚せい剤って…嘘でしょ…?」
「えっ、樹里ちゃんが…?」
若井「…分かった、女の子達のことは任せた。」
「はい。」
若井「みんなも、大丈夫だから落ち着いて!」
「でも…」
「このお店どうなるの…?」
「分かんない…」
「皆さん!!店長が帰って来るまで休憩室で待機しておいてください!!」
覚せい剤なんて…
どうして……
お店は一時閉店し、僕達はしばらく休憩室にいた。
「ねぇ…覚せい剤とかやばくない?」
「樹里さん…どうして…」
聖輝「……。」
このお店…どうなるんだろう…
コンコンコンッ
ガチャッ
「失礼します。」
聖輝「えっ…?」
警察「警察の者ですが…源氏名樹里こと目黒彩月についてお話しを伺いたいのですが。」
「えっ……」
「もしかして…あたし達も疑われてるの…?」
警察「いえ、目黒彩月がどんな人物なのか、どんな交友録を持っているのか等を聞くだけですので。」
「……。」
「彼女に関する話なら俺がします。」
「あっ、櫻井様!」
「「「「「お疲れ様です!」」」」」
警察「あなたは…?」
櫻井「このお店のオーナーの櫻井です。」
警察「こんな若い方が……」
櫻井「彼女達は同僚の逮捕で戸惑っています、オーナーである私が知っていることをすべてお話します。」
警察「分かりました、こちらにお願いします。」
「櫻井様……」
櫻井「今日は臨時休業にするからこのまま帰宅して。」
「はい……」
聖輝「……。」
翔くん……
警察「お願いします。」
櫻井「はい。」
翔くんは事情聴取を受け、僕達はそのまま家に帰ることになった。
