Beast 〜獣たちに好かれた僕〜
第24章 カミングアウト
櫻井様にカミングアウトをして一夜が明けた。
僕は一睡もできず、目も真っ赤っかに腫れ上がっていた。
聖輝「目…冷やさないと……」
バシャッバシャッ
バシャッバシャッ
聖輝「…ふぅ……」
ひどい顔…
お父さんとお母さんが亡くなった時よりもやつれてる…
人を騙して傷つけたから…
こんなに醜い顔をしてるんだ……
聖輝「…ぐすっ…最低だよ…僕……」
その日、僕はどうしても学校に行く気になれなかった。
〜♪♪♪
聖輝「……。」
〜♪♪♪
〜♪♪♪
〜♪♪♪
聖輝「…ハァ……」
ピッ
聖輝「はい、もしもし…」
『もしもし?』
聖輝「はい…」
『どないしたん…?体調でも悪い…?』
聖輝「いえ、別に…」
『そっか…』
聖輝「あの、どちら様でしょうか…?」
『えっ?大倉やけど…』
聖輝「えっ?あっ、忠義くん?」
忠義『うん…大丈夫?』
聖輝「ごっごめんね!あの…ちょっと疲れてて…」
忠義『そっか…ごめん、そんな時に電話して…かけ直した方がええかな?』
聖輝「うっううん、大丈夫!何か用事あったの?」
忠義『そっか…あんな、退院する日が決まってん!』
聖輝「えっ本当?!いつ?」
忠義『明後日の日曜日!』
聖輝「そうなんだ〜おめでとう!」
忠義『ありがとう!』
聖輝「そっか…忠義くん退院するんだ…」
忠義『うん、半年ぶりやからなぁ…』
聖輝「退院したらみんなでお祝いしようね!」
忠義『うん!楽しみにしてる!』
それから、忠義くんと電話しているうちに僕は自然と元気を取り戻していた。