
Beast 〜獣たちに好かれた僕〜
第25章 武田信玄2
狛犬「あらら、それは災難だったね。」
優誠「まったくだよ、ったく……」
聖輝「急に現れて殴る…これって…」
二宮「武田信玄の仕業だろうな。」
優誠「あれが…武田信玄…」
狛犬「ねぇねぇ、やっぱり動きとか見えないの?」
聖輝「まったく分かりませんでした…」
二宮「それがあいつの殺り方だからな。」
松本「それにしても、何でお前を集中狙いしてきたんだろうな。」
優誠「さぁな…ってぇ……」
聖輝「何か…縁を切れって言われたんです…」
狛犬「えっ?友達やめろってこと?」
聖輝「はい…優誠くんを殴った相手が武田信玄だったのなら、あの声は…おそらく…」
松本「何が目的なんだよ…」
二宮「涼野を手に入れる為。」
狛犬「えっ?」
二宮「分からないけど。」
優誠「聖輝を手に入れるって…何の為に……」
聖輝「いやいや、幾ら何でもそれはないと思いますけど…」
二宮「だろうな。」
松本「あいつが何かを欲しがるようには見えないな…」
狛犬「ねぇ、そいつどこにいんの?」
聖輝「えっ?」
狛犬「その武田信玄って奴さ…どこにいんの?」
松本「まっまー?」
二宮「どこって、あいつ隣のクラスだろ?」
狛犬「よくも涼野くんを危ない目に遭わせやがって…!!」
優誠「いや…危ない目に遭ったの俺なんだけど…」
狛犬「次会ったら俺がボッコボコにしてやる!!」
聖輝「こっ狛犬さん…」
優誠「はぁ…変なスイッチ入ったな…」
二宮「涼野のことになると熱くなるからな…」
狛犬「大丈夫、涼野くんのことは俺が絶対に守ってあげるからね。」
聖輝「狛犬さん…」
松本「はいはい、分かった分かった。」
優誠「俺もちょっとは守ってほしいんだけど…」
狛犬「武田信玄!!どっからでもかかってこい!!」
聖輝「ちょっ、そんな大声出したら攻撃してきますよ!!」
二宮「いや、あいつはバカを相手にしねぇよ。」
松本「俺もそんな気がする。」
狛犬「出てこーい!!」
優誠「…放っとくか…」
