Beast 〜獣たちに好かれた僕〜
第25章 武田信玄2
大和「隆ちゃん、あっちの方行ってみようぜ!」
隆平「うん!」
小学生の頃、大和とはよく一緒に近くの山まで探検しに行っていた。
隆平「大和!あそこカブトムシ!」
大和「よっしゃ!」
バッ!
「「おぉ〜!!」」
隆平「でかいなぁ〜!」
大和「すげぇ!学校で自慢できるやん!」
隆平「本間やね!」
「「あはははっ!!」」
そして、涼しい季節になると毎日のように釣りに出かけた。
バシャバシャッ
隆平「くっ…重い…!!」
大和「隆ちゃん!!」
ガシッ!
隆平「大和…」
大和「一気に行くで…せーの!!」
バッシャーンッ!!
「「おぉーっ!!」」
隆平「すごいすごい!!」
大和「でかっ!!」
隆平「こんな大きな魚初めて見た…」
大和「俺達の手にかかればどうってことあらへんな。」
隆平「あははっ、やね!」
僕と大和の間には数知れないほどの思い出が積み重なっていた。
大和「ねぇ隆ちゃん…隆ちゃんの夢ってなに?」
隆平「僕の夢はね…警察官になること。」
大和「警察官?」
隆平「うん、警察官になって…世の中の悪者達を逮捕して、平和な国を作りたい…」
大和「おぉ…すごいなぁ…」
隆平「大和は?」
大和「俺?俺は…有名人になる!」
隆平「有名人?」
大和「そう!何かしらの分野で有名人になる!」
隆平「あははっ!何それ〜!」
大和「ふふっ、俺は目立ちたがり屋やからさ。」
隆平「ははっ!叶うといいね。」
大和「隆ちゃんの夢もな。」
キラーンッ
大和「あっ!流れ星!!」
隆平「お願い事しないと!」
大和の夢が叶いますように……
僕は流れ星にそう願った。