トクベツ、な想い
第16章 16
見える足元に…水滴が落ちていく
いくつもいくつもラグに染み込んでいって
呻くような掠れた声が口から止めどなく出た
「…っく…う…」
震える体を自分の手で抱き締めて
ガンガンと響く頭の痛みが眉を中心に寄せる
話そうが話すまいが
どっちにしろ…潤は行ってしまった
俺の部屋から
横から
「……苦しい…っ…」
元カノの時以上に
心に痛みを感じた
たった4ヵ月…
両想いになってから嬉しくて、楽しくて
悩んで、苦しんで
でも愛されて…幸せで…
短い期間だったのに色んなことがあった
時間じゃないって
思い出はこんなにも…濃厚
ひとつになってる瞬間
いつも思ってたんだ
このまま死んでもいいって…
それぐらい
潤を…
"…ずっと…一緒だからな…"
終わりなんて来ないと思ってたのに…