トクベツ、な想い
第17章 17
「潤ちゃんを想うが故…話せない瞬間がまたあるかもしれないわ
アタシも、潤ちゃんだって言ってないこと当然たくさんあるの…
でも今度潤ちゃんに会った時は、全部じゃなくていい…少しだけでも翔ちゃんの気持ち伝えてみて?」
心臓から蓮くんの手が離れる
「たった1回の短い人生…前向きにいかなきゃ損よ
アタシはそう思ってる
いくらでも助言はしてあげられるけど
…翔ちゃんが生きてる今は翔ちゃんの人生よ?
変えられるのはあなただけ…」
「…はい」
「この先…もしかしたら潤ちゃんは帰ってこないかもしれないわ
でもアタシはここにいるから…変な意味じゃないのよ?ふふ
またいつでもいらっしゃい、話くらいいくらでも聞くわ…」
恥じらいもなく声を出して泣いた
言葉が染みて…
泣き止むまで蓮くんは傍にいてくれた
今も男同士って呪縛はある
不安は取りきれない
…でもいい、その度に考えて
1個1個について話し合って…乗り越える
今度はちゃんと伝えられる
…もしこの先に潤がいないなら
それは俺の作り出した俺の人生だから
孤独も…受け入れる
潤の新しい人生を心から応援するよ
だから、もう1度だけ…俺の想いを聞いてほしい…