テキストサイズ

トクベツ、な想い

第21章 エピソード潤



次の日の翔くんからの誘い、すっごくビックリした

蓋をしたはずなのにいいのかなって考えたんだ

でも勝手に口が、体が、OKってしちゃって…
意思とは関係なく想いが抑えられなくなってるって知った

余計に思わせたのは安藤さんだったね

可愛いし、仕事できるし、お金持ちだし

この人には敵わないって相談されてる時、すぐ思って
でも嫉妬心は上がって…

気まずい雰囲気も無視も色んなことして
でも翔くんが風邪引いた時は我慢できなかった

看病しなきゃってそれだけだった

そこで聞かれた問いに答えられなくて
家に居れなくなったって相当でしょ?

…そうするしかないと思ったんだよ

マンションも仕事場も一緒で嬉しかったはずなのに
一気に苦しい場所になって

頭が真っ白だったんだ

何も考えたくなくて
子供みたいって蓮くんに怒られたあの頃

本当にダサくて情けなかったな…

もう何もかも終われって自暴自棄になってた俺んとこに翔くんが来てくれたの
嬉しかった、本当だよ

ガキだったんだよ

いくつも恋愛してきた癖に、結婚を考えた相手だっていたのに
なぜか翔くんの前では初恋の少年みたいに還って…

そこで自分の気持ちをバラすなんて思ってもみなかったけど

キスも予定なんてしてなかったけど

…ごめん、あの時…本格的にできて良かったって思った

翔くんは大丈夫って言ったけど
でも混乱してたでしょ?

抵抗も一時だけどしてたじゃん

怖い思いさせてごめんね

決別しようと思って
結構本気でどっか遠い所に…そうすれば想いだって消える

そう思ってたけど
必死になって止めてくれたこと…今はとても感謝してます

ストーリーメニュー

TOPTOPへ