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トクベツ、な想い

第3章 3





「翔さんでいいですよ!ね、そうしましょう」


「なんだ残念だな、くん付けで潤に呼ばれたら俺も若くなった気になって気持ちいいと思ったのに」



そうは言ってみたが、まぁいいかと潤を見ると
また悩んでいた



「どした?」


「……じゃあ…翔くんで…」


「はは、ありがとう」



真っ赤になって語尾が小さくなっていってたのを
赤すぎと笑って頭をわしゃわしゃ撫でた



「わ…ちょっ…」



…その赤くなる反応に、もし潤が女の子だったら押し倒してたかも
とか…変なことを思って

いけないいけないと
気を紛らす為に少しの間そうやって撫で続けた


耐えきれなくなった潤が俺の手を振り払う



「っもう!…子供扱いしないでください」


「あ、悪い悪い
んじゃ明日も会社だからしっかり休めよ
近いから送んねぇけど、お休み潤」



見事にボサボサになった髪を見て笑いつつ
支えている手とは反対の手をひらひら振った



「はい、し…翔、くんも
後片付けできなくてすいません、それからさっきの話も」


「あーはいはい、いいからそんなん
気にしすぎなんだって」



このままずっと謝られそうだったので
割って入って阻止すると潤は
″お休みなさい″それだけ言って髪を整えながら非常階段を上っていった


静かにドアを閉めて鍵をかけると
ソファに直行し、横になった



「あー気になるな
あの潤が好きになる女の子って…」



頭の中で新年会にいたEA部の女の子達を思い出してみる


みんな美人だったな

人事の人の好みかな

この中に好きな人が?

いや、もしかしたら他の部署の子かも


男性が多いとはいえ女性も結構いるからな…


あの時答えてくれたとしてもきっと分かんなかったな


自分の階と受付の子くらいしか顔知らないし



「んー…」



眠気が急にきた

テーブルはそのまま、シャワーは朝浴びるとして
ベッドへは行かなきゃと頭では思っているけど



どうにも勝てない強い睡魔に襲われ


やがて瞼が落ちていった


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