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家政婦の水戸

第11章 チーム水戸さんvs悶洲佗亞家政婦紹介所

 真夏の昼下がり、セミがシャカシャカ歌う中、一人の男がスマホを手に、ユラリユラリと歩いていた。


 男の名前は「滝繁(たきしげる)」30代半ばのフリーターだ。


 彼は、まったく周りを見ないまま、運良く大きなケガをするような事態を回避しながら、歩きスマホをしている。


 それは、今流行りのスマホゲーム「ホゲモンDo」だ。


 ネットで、無料配信されているゲームアプリで、カメラを起動させ、実際に写る町を歩きながら、そこに隠れているホゲモンを探して集めるというもの。


 ただし、危険な場所であればあるほど、超レアなホゲモンがゲット出来るとあって、配信されてから4時間余りで、世界中で564人ものユーザーが命を落としている。


「くそ……この町にはなにもいてないなぁ。俺を避けてんのか?」


 繁はスマホをかざし、あちらこちらを写しながら、ホゲモンを探していた。 


「激レア欲しいけどなぁ……激レアのA特級になると、見付かる場所が、富士の樹海か、断崖絶壁の壁とかにいるもんなぁ」 



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