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家政婦の水戸

第4章 水戸さん怒る

『その゚こ~わ゙た゚し`の゚こども゚(あ、恵実さんは、帰らせて)』


 水戸さんが、追うようにして、その部屋に入った。


 中はもうもうと、白い煙が舞っている。


 数人の女子高生がプカプカとタバコを吸っていた。


「げっ!! なんだよ、このババァ!!」と一人が声を上げる。


 その様子を見た水戸さんは、怒った。


『わ゚かばを`す゚って'る゚ひと゚み゙たこ゚と"な゚い(未成年がタバコを吸っちゃいけません)』


「なに言ってんだ、このババァっ!!」


 一人が立ち上がり、水戸さんにつかみかかる。


 水戸さんは、相手を睨み付ける。


『か~み゚ころ゙す(あま噛みするわよ)』


「日本語しゃべれっての。てか、出ていけよ、痛い目あいたいの?」


 すると……


「待って、私に任せて」と恵実が、水戸さんの前に出た。


 水戸さんと恵実が向かい合う。


「水戸さん、このまま家へ帰ってください」と恵実は、水戸さんの目を見て言った。


『ま゚』


 水戸さんは、素直に部屋から出ていった。


 水戸さんは家政婦。恵実の言い付けも、忠実にまもる。


 部屋から出てきた水戸さんは、真っ直ぐ店を出た。


「ちょっとちょっと、水戸さん! 恵実さんは?」


 大神は水戸さんを引き止めるが、まったく聞かずに出ていってしまった。



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