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家政婦の水戸

第6章 水戸さん?

 山野宅。


 Mitoさんが帰ってきた。


 セグウェイになったまま、なぜか恵実が乗って帰ってきた。


「ただいま……なんなのよこれ」


 なんなのよと言われても説明し難いが、急用で来れない水戸さんの代わりに来たMitoさんとしか、言いようがない。


「お前、一人か?」


「……うん」


 恵実が、悪い連中と付き合ってると聞いた。


 今では、わからない場所に財布を隠してあって、恵実が無断で抜き取らないようにしているが、まだ交遊関係にあるなら、油断はできない。


『ウィーーン……カシャンカシャンカシャンカシャン』


 たぶんMitoさんの音だ。


 元に戻ったのだろう。


『リ゚ョウ'リ゙ハコ゚コ゚ロ゙ヤ』


「魚が安かったから、煮付けをつくるんだって」


 なぜ、恵実がわかるんだ!? さっき紗知がわからなかったのによ!?


 なんの遺伝? 俺のDNAには絶対無いぞ!!


 嫁に、どんな力が宿ってたんだ?


『ク゚ッギン゚グパパ』


「料理をするんだって」


「もういい恵実。俺、なんか自信ないから」


 Mitoさんも、料理をするときは、ビニールの手袋をはめるようだ。


  

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