ねぇってば
第1章 出会い
「ちょ、トイレ行ってくる」
結局そう言って席を立った
ニノの目が怖かったけど今は気にしない
トイレに行くふりをしてしゅうかちゃんに話しかける
「あの…」
下を向いていた顔を上げ彼女の目が俺を見つめる
だけどすぐに逸らされて
「何ですか」って
普通このくらいの年の子だったら
叫んで喜んでくれるんだけどな
なんて思いながらも
「俺、嵐の大野智って言います」
「知ってます」
「え、あ、そ、そうですよね、
その、しゅうかちゃんは、…ご飯!食べないんですか?」
あぉ情けねぇ俺
何焦ってんだよ
「食べないです」
安定のクール型 って感じか
「何してるんすか」
「うっ、ニノ」
ニ「怪しすぎますよ」
ニ「こんにちは、しゅうかちゃん」
「こんにちは」
下を向いたままの顔をニノは気にすることなく
ニ「あのさ、俺のことわかる?」
って覗き込むわけ
こいつ確信犯すぎ