ねぇってば
第6章 チカヅキタイ
その日からしゅうかちゃんに会うまで
そう長い時間は経たなかった
新ドラマのための取材で1人で楽屋にいると
ドアのノックされる音と同時に彼女の声は聞こえた
俺は入るように促すと
俺が座っていたソファの隣に座った
リュックの中から1枚のCDを出して差し出してきた
「昨日出来上がったんです」
「ありがとうございます
一番に聴けるんですね…」
「はい」
「あ、この絵」
ジャケ写はあの時見た真っ黒で
光の加減でキラキラと光った
「言ってくれなければこうならなかったです、
ありがとうございました」