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ねぇってば

第8章 悪


顔を伏せてしまったが
手は強く握られていた

小さなその手は弱々しかった




「俺は智って名前あまり好きじゃないです
でも親が考えてくれたから
俺だけのことを考えて付けてくれたから
気に入ってます」


「でもその親のこと好きじゃなかったら、
どうなりますか
好きでもない人に付けられた名前を
名乗っていきたいと思いますか?」





「しゅうかちゃ…らいるは好きじゃないんですか?」







「大野さんには関係ありません…」



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