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「手は、一切
出さないよ。

その代わり、
僕の話しを聞いてくれると、嬉しいな」

先生は警戒を解くタメか、笑顔は変えずに、両手を上にあげた。


「話しだぁ、、」

「聞かせて下さい」

そう言うと、銀は思いっきり顔をしかめていたが、
私は無視した。

「祈祷師さんが、
何故、こんなトコに
先生として来たのか、気になります」

私を抱きしめる銀の手がゆるみ、
銀は嫌そうに、先生を見つめていた。

「不思議な臭いすると思ったら、
祈祷師かよ」

銀は心底、面倒くさいそうに呟いた。

「そう言えば、自己紹介がまだ、だったね。

僕は桃木 靖也。
祈祷師でもあるけど、本業は教師だよ。
ちなみに、
ココには用事があって来たんだけど、井伏さんの学校に入れたのは、
ただの偶然」