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狐と私と先生

第9章 決着

静かな、山の中。

住みか から出た銀は、木の影に隠れながら暗い、木々の間を睨みつけていた。

そんな銀に合わせて私も、銀の側で一応しゃがんでいるんだけど、、。




先生は、普通に立って、私たちを黙って見ている。

「奴らは、俺たちの居場所はわかんねー。
だが、
俺たちからしても、ソレは同じだ」

キョロキョロ周りを見回す銀。




なんだか、
刑事がこれから犯人を捕まえに行く時のような
ドキドキ感を感じるなぁ。


「、、、。

静、奴らの場所
分かったりしないのか」

ひたすらキョロキョロした後、銀は期待を込めて、私を見た。

でも、私は手と首を同時に振る。

「イヤイヤ。

私にそんな能力ないから」

『そっか~』と、
銀は残念そうにため息をつく。

「僕、分かるよ」

一人だけ、普通にしていた先生が笑顔で口を開く。

「あの兄弟、もうチョット先のトコで、ウロウロしてる」

先生は向かって右側を まっすぐ指さした。

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