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狐と私と先生

第2章 狐くん

「な、なんだか
有り難うございます」

私はベットの座ったまま狐くんに、
おじぎする。

「礼はいい。

その代わり、ちゃんと約束は守れよ」

「もちろん。
約束は、ちゃんと守わ」

そう言いながら顔をあげた時、
私は、あるコトに気づいた。

「『九尾』って言いながら、尻尾
八本しかないじゃない?」

彼の後ろで揺れている銀の尻尾は、
八本しかなく、一本たらない。

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