テキストサイズ

teardrop (of the child)

第2章 −真友−

残された松本と成宮。

自分が倉田達にお金を貸しとけばこんな事にならなかったかもしれないと思った松本。

「あの二人、俺と同じ学校の奴なんだ。すぐに止めようって思ったんだけど…俺、喧嘩は苦手で…助けに入るの遅くて…」と申し訳無さそうに成宮に言った。

成宮は「いや、気にする事ないよ。さっきの奴…うちの学校に転校してきたばかりの藤沢って言うんだけど…俺も、藤沢の言う通りすぐに逃げれば良かったと思うし…」

美和が駆け寄ってくる。

松本はすっかり、美和の事を忘れてた。

美和は松本の横で成宮を心配しながら「ねぇ?大丈夫?…ホンット、あいつらって最低ーっ!」と口を尖らせた。

「でも…さっきの人、凄かったね。髪も染めてるみたいだったし、不良って感じで何か怖いけど…」と美和が松本に言う。

成宮はそれを聞いて「うん。確かに…よく喧嘩してるかな。いつも不機嫌そうにしてて誰も寄せ付けないから俺もそう思ってた」と話し始めた。

「けど…助けてもらったし、もしかしたら本当はそんなに悪い奴じゃないのかなって…」

成宮はしみじみと言う。

いくら、ムシャクシャしてたからって言っても相手は二人いて、その内の一人はあの厳つい佐藤だ。

結果的に藤沢って男は友達でもない成宮の事を怪我まで負いながら助けた。

本当に悪い奴なら、そんな事をするだろうか?

松本はそんな事を考えていた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ