
神様の願い事
第9章 ねこのきもち
《sideS》
翔「ほらっ、じっとしてっ」
「にゃ?」
翔「暴れたら危ないでしょっ」
「んにゃにゃっ!」
日も暮れてしまって、皆は“翔さんが責任持って飼うんでしょ”とか言って帰ってしまった。
翔「大丈夫、怖くないよ。俺がちゃんと洗ってあげるからね」
「にゃうぅ~...」
猫でもやっぱ風呂は必要だろうと、素っ裸になった俺は智くんを抱えて風呂に入ろうとしてた。
だけど水が怖いのかあんまり暴れるから。
翔「ほうら、気持ちいいでしょ?」
「んにゃ…」
宥めながらちゃぽんと湯に漬けてやると、ふにゃっと顔を緩めて。
なんだかんだで気持ちいいのかなと思った。
翔「ははっ、泡でモコモコだね」
「ぷにゃっ」
翔「もうちょっとだからね」
これが智くんなのか。
全くの猫だけど、言葉も話さないけど、これは智くんなんだ。
翔「ふふっ、だからそれ痛いんだって」
身体を洗って貰ったお礼なのか、水滴の付く俺の顔をペロペロと舐めて。
翔「じゃあココにいて。俺も洗っちゃうから」
「にゃ」
返事でもしている気分なのか、智くんは絶妙なタイミングで相槌を打つ。
そんな智くんを安全な場所に置いて、俺は急いで頭を洗った。
ちゃぽん
翔「ん?」
「ぷにゃにゃっ」
翔「あっ!」
どうして溺れてるんだ。床に置いた筈なのに。
翔「大丈夫だった?」
急いで拾い上げてやると、怖かったのか俺の手にしがみついて。
翔「バスタブの淵歩いてたの? 滑っちゃうでしょ?」
「にゃ...」
翔「ふふっ、出ようか」
「にゃっ♪」
くっそ可愛い。
びしょ濡れで少し細くなって。
そんな智くんをタオルに包んで拭いてやる。
すると、拭いてやってるのに遊んでくれていると思ったのかじゃれ付いてきて。
翔「いででっ」
「にゃにゃっ」
自分なんて濡れてようがどうでもいい。
俺はとりあえずびしょびしょの智くんを拭いて、風邪をひかないように乾かしてやるんだ。
俺の髪はまだ水が滴り落ちてきてるけど。
服だって来てない、腰にタオルを巻いただけだけど。
翔「引っ張っちゃ駄目だってっ」
「にゃーんっ♪」
俺のタオルを剥がそうとしても、あんまり無邪気で怒る気にもならない。
只の猫でも可愛いのに、これが智くんだと思うと尚更だった。
翔「ほらっ、じっとしてっ」
「にゃ?」
翔「暴れたら危ないでしょっ」
「んにゃにゃっ!」
日も暮れてしまって、皆は“翔さんが責任持って飼うんでしょ”とか言って帰ってしまった。
翔「大丈夫、怖くないよ。俺がちゃんと洗ってあげるからね」
「にゃうぅ~...」
猫でもやっぱ風呂は必要だろうと、素っ裸になった俺は智くんを抱えて風呂に入ろうとしてた。
だけど水が怖いのかあんまり暴れるから。
翔「ほうら、気持ちいいでしょ?」
「んにゃ…」
宥めながらちゃぽんと湯に漬けてやると、ふにゃっと顔を緩めて。
なんだかんだで気持ちいいのかなと思った。
翔「ははっ、泡でモコモコだね」
「ぷにゃっ」
翔「もうちょっとだからね」
これが智くんなのか。
全くの猫だけど、言葉も話さないけど、これは智くんなんだ。
翔「ふふっ、だからそれ痛いんだって」
身体を洗って貰ったお礼なのか、水滴の付く俺の顔をペロペロと舐めて。
翔「じゃあココにいて。俺も洗っちゃうから」
「にゃ」
返事でもしている気分なのか、智くんは絶妙なタイミングで相槌を打つ。
そんな智くんを安全な場所に置いて、俺は急いで頭を洗った。
ちゃぽん
翔「ん?」
「ぷにゃにゃっ」
翔「あっ!」
どうして溺れてるんだ。床に置いた筈なのに。
翔「大丈夫だった?」
急いで拾い上げてやると、怖かったのか俺の手にしがみついて。
翔「バスタブの淵歩いてたの? 滑っちゃうでしょ?」
「にゃ...」
翔「ふふっ、出ようか」
「にゃっ♪」
くっそ可愛い。
びしょ濡れで少し細くなって。
そんな智くんをタオルに包んで拭いてやる。
すると、拭いてやってるのに遊んでくれていると思ったのかじゃれ付いてきて。
翔「いででっ」
「にゃにゃっ」
自分なんて濡れてようがどうでもいい。
俺はとりあえずびしょびしょの智くんを拭いて、風邪をひかないように乾かしてやるんだ。
俺の髪はまだ水が滴り落ちてきてるけど。
服だって来てない、腰にタオルを巻いただけだけど。
翔「引っ張っちゃ駄目だってっ」
「にゃーんっ♪」
俺のタオルを剥がそうとしても、あんまり無邪気で怒る気にもならない。
只の猫でも可愛いのに、これが智くんだと思うと尚更だった。
