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おもちゃのCHU-CHU-CHU★

第16章 治療と言う名の……。


「最近、時々胸が痛くなるんです……」

 マグカップを両手で挟み、それを見つめながらポツリと彼女が零す。彼女の胸が痛むのは、一人の男の言葉や顔、仕草を思い出した時だと語る。

 それって、恋煩いなんじゃないのかと思ったが、俺は敢えて口にはしなかった。

「それは心配ですね。では、診察をしてみましょうか」

 俺はそう言うと、ベッドへと彼女を誘(いざな)う。彼女は言われるままにベッドに横になると、ジャケットとブラウスの釦(ボタン)を外した。

 俺はブラジャーのホックを外させると、それを上へと寄せ、彼女の小振りな胸を露わにさせる。初心な色をした輪の中心には、小粒な乳首が起こされるのを待っている様に見えた。

「それでは、心臓の音を聴かせて貰いますね?」

 俺はそう言うと、聴診器を胸に当てた。冷たい器具が急に肌に触れたせいなのか、彼女の身体がビクンと跳ねる。「冷たくて吃驚しちゃったかな?」と尋ねると、彼女はコクンと頷いた。

 緊張しているせいなのか、心音のリズムが早い。けれど異常と言う程ではない。俺はチェストピースを少しずつずらして、音を聴いていく内に、悪戯心が芽生えていた。


 ベル状になっているチェストピースを彼女の胸の先端に掠めさせると、「んっ」と言う小さい声を上げて、彼女は声と同じ様に小さく身震いする。

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