おもちゃのCHU-CHU-CHU★
第21章 初めてのご奉仕。
「ふあぁぁぁ……!」
着ていた物をずらされて、直接肌にオモチャを当てられる。求めていた快楽がやっと与えられた悦びで、アタシの身体はビクビクと震えた。待ち侘びて固くなった乳首やクリトリスに与えられる振動が、アタシの身体と思考を溶かしていく。でも、今日はそれだけじゃ終われない。アタシだって平川さんと同じ「タッチDEぬこにゃん」を装着しているのだ! でも、どうしたらいいの? 男の人って何処が感じるの!?
アタシの反応が鈍くなったのを不審に思った平川さんが、顔を覗き込んでどうしたのと尋ねてくる。アタシは素直に「男の人って何処が感じるのかが分からない」と答えると、平川さんは驚いた様に目を瞬(しばたた)かせた後、「それなら教えてあげる」と妖しい笑みを見せた。
「どうせなら、ヤマの弱点を教えてあげようか?」
そう言って平川さんがニヤリと笑ったけど、アタシの目の前に居るのは山岡さんではなく、平川さんだ。アタシ達はパートナー。偽物ではあるけれど、一応、部署公認の恋人同士。だから、「平川さんの事を教えて下さい」と伝えると、平川さんはまた驚いた様に、パチパチと瞬(まばた)きを何度も繰り返した。
「僕ので……いいの?」
「今、アタシの目の前に居るのは、平川さんですから……」
アタシが平川さんの質問にそう答えると、平川さんは「参ったなぁ」と頭を掻く。その後に、「勘違いしちゃいそうだよ」とポツリと言ったのだが、それがどう言う意味なのか、アタシには分からない。