おもちゃのCHU-CHU-CHU★
第34章 アタシの気持ち(その2)。
気が付くと、薄暗い狭い空間にいた。眠いと閉じようとする瞼を擦り、身体を起き上がらせる。アタシ、何していたんだっけ? 確か坂内部長とご飯を食べに行って、ちょっとワインを頂いたらエッチな気分になって……。坂内部長に触って貰ったら、もっと気持ちよくなりたくなっちゃって、部長に誘われるままホテルに行ったのは覚えている。「シャワーは浴びる?」と訊かれて、いよいよだと緊張したら喉が渇いてしまって……。部長がシャワーを浴びている間に、冷蔵庫からジュースを出して飲んだ所までは覚えているんだけど。
(って、ここはどこ!?)
見慣れない景色に、アタシはキョロキョロと周りを見回していると、「君の家に向かっているからね」と言う平川さんの声が聞こえた。坂内部長と一緒だった筈なのに、何で平川さん!? そう思ったアタシは、声のした方へ身を乗り出し、声の主を確認すると、平川さんが車を運転している所だった。何で平川さんが運転しているのだろうと思っていると、平川さんが坂内部長に呼ばれてアタシを迎えに来てくれたと教えてくれた。
やってしまった。坂内部長にも、平川さんにも迷惑を掛けてしまった。そう思うと深い溜息が零れた。