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おもちゃのCHU-CHU-CHU★

第35章 忙しい連休(その1)。


 次々にお二人の胃袋の中に消えていく、お料理とビールを見ていたら、何だかそれだけでお腹がいっぱいになってくる。「もっと食べなさい」と言って山岡さんが、料理を取り分けてくれるけれど、もう入る隙間はアタシのお腹にはなかった。

 「ちょっとお手洗いに行ってきます……」

 ウーロン茶を飲み過ぎたアタシは、尿意を催したので席を外す。用を足して戻ると、川上さんと山岡さんがコソコソと話をしていた。

 「何のお話ですか?」

 そう言って席に戻ると、お二人は何でもないよと言ってニッコリと笑う。アタシに聞かれては不味い事だったんだろうか。この後の悪巧みの打ち合わせかな、なんて思いながら座ると、川上さんが用事を思い出したから、先に帰ると言って立ち上がった。

 「え?」

 「ゴメンねぇ? 後は二人でゆっくり語り合ってねぇ?」

 そう言いながら、川上さんは手を合わせて、そそくさとお店を出て行ってしまった。トイレから戻って来てからのあっと言う間の出来事に、口をポカンと開けていると、山岡さんが「俺と二人じゃ気まずい?」と尋ねてきた。そんな事はないと首を横に振ると、「良かった」と言って、ビールのジョッキを口に運ぶ。何となく、落ち着かない山岡さんの様子に、アタシまで落ち着かなくなる。

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