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おもちゃのCHU-CHU-CHU★

第46章 訪問者、再び。


 それが良かったのか、悪かったのかは分からないけど。今のアタシには、それが最善だと思われた。

 その日の夜、山岡さんからメールが届き、その内容に胸騒ぎを覚える。『俺、実家に戻るかも……』と、メールにはそう書いてあった。どう言う事なのかと返信すると、暫くして長文のメールが送られて来た。それには、こう書いてあったのだ。

  さっき、小百合を風呂に入れたんだけど、
  あいつの体のあちこちに痣があってさ……。
  「どうしたんだ?」って訊いたら
  「転んだ」って言ってたんだけど
  どう見ても転んだ怪我じゃないんだ。
  問い詰めたら、どうやら母さんに
  やられたらしい。
  小百合は、自分がワガママを言うから
  自分がいけないんだって言うんだけどさ。
  これはちょっと放っては置けないかなって。
  だから、実家に戻って小百合を守って
  やんなきゃいけないのかなって思ってさ……。

  ゴメンな? 実家の事を片付けたら、
  また戻るからさ。

 アタシはそのメールを読んで溜息を吐いた。何と言う事だろう。あんな小さい子を。山岡さんが小百合ちゃんを守ろうと思うのは当然の事だと思う。小百合ちゃんが、山岡さんに必死に縋りつくのは、頼れる人が山岡さんしかいないからなんだろう。アタシはそう思い、山岡さんには「分かった」と返信をした。それが誰かの企みなのだとは、知りもしないで……。

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