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おもちゃのCHU-CHU-CHU★

第47章 淫乱珠子の出来上がり!?


 山岡さんは、その週末に実家に戻って行った。問題が片付くまでは、また実家から通勤する事になる。その為、週明けからは平川さんと二人での通勤となった。だからと言って、何かが変わると言うワケでもない。唯、山岡さんが一緒に居ないだけ。それだけなのに、何故か寂しかった。会社に行けば会えるのに。

 「あれ? ヤマは? 今日は先に行っちゃたの?」

 山岡さんが乗って来る筈の駅を電車が発車すると、隣に立っていた平川さんは、キョロキョロと辺りを見回してからアタシに尋ねて来た。アタシが家の都合で実家に帰っている事を告げると、平川さんは「大丈夫なの?」と尋ねて来る。アタシは「大丈夫かどうかは、本人に訊いてみないと分からない」と答えると、平川さんは苦笑しながら、「たまちゃんの事だよ」と言った。

 「大丈夫も何も……アタシにはどうする事も出来ませんから……」

 そう言うと、平川さんは「何かあったら相談してね」と気遣ってくれる。でも、相談するにしても、山岡さんの家庭の事情なんて話すワケにはいかないし。アタシは気持ちだけ有難く受け取っておくと言うと、平川さんは「もし、さ。寂しいとか憂さ晴らしがしたいなら、いつでも言ってね? ほら、この前の約束もあるし……」と言って、つり革が通してある棒に寄りかかりながら、アタシの顔を覗き込んで微笑んだ。

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