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短編集2

第3章 万華鏡

『あのね、ぼくね、おおきくなったら深夜くんのおよめさんになるの。』




『なにいってんだよ、おれたちおとこだろ?おとこはおよめさんにはなれねーの。』






『だ、だってだって!おとうさんもおかあさんもいってたもん!』







昔から男のくせに泣き虫で、俺がこうやって意地悪を言うたびに泣きそうになってた。












『あー!なくなよ一輝!わかったから!』




『へっ.....?』






『だから!もらってやるって!!!およめさんに!!』






『ほ、ほんとっ!?』





『うん......』









幼いながらに恥ずかしくて、拙いプロポーズだったけどそれでも嬉しそうに笑った一輝の顔が何よりも嬉しかった。







『ぜったいだよ!やくそくだからね!』





『わかったって。』








俺の婚約者は色白で可愛らしい顔立ちで少し体が弱くて











そして"おとこ"だった。

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