テキストサイズ

teardrop

第6章 6滴

松本は普段通りに透花へ接していたが、頭の中は色々と考えて気にしていた。

「電車で来たの?」

「あ、その事なんだけど電車通学が初めてで…やっぱり定期の方がいいよね」

二人が定期の話をしてる間に、藤沢が登校してきた。

藤沢はあくびをかきながら教室へ入り、窓際にいる松本の元へと名を呼びながら行く。

そして、松本の陰で見えてなかった透花に気付く。

松本は嬉しそうに「あ、藤沢。おはよー、トーカちゃん学校来たよー」と報告する。

「見りゃ、わかるよ」

透花が「おはよう」と挨拶すると、藤沢も「おぅ…はよ」と返事をした。

松本がいつもの如く、藤沢とじゃれ合う。

二学期、初登校した透花の朝は緊張感も緩んで自然と表情に笑みが浮かんだ。

けれど、透花が気付かぬ内に真紀もいつの間にか登校してて、その光景を見ていた。


休み時間になる度に松本が何かと透花の世話を焼こうとする。

時間割りがわからず、持ってきてない教科書や教材等は松本が透花に貸したり、誰かに借りてきた。

授業の進み具合も知らない透花は助かっていた。


昼休みは暫く休んでいた事で先生から職員室に呼ばれる。

あらかじめ祖母が電話をしていたらしく、透花は体を壊していて少し入院したり病院に通うため、今は自宅ではなくて祖母の家の方から通っているという話で先生には伝わっていた。

透花は必要以上に何かを言う事も無く、話を合わせておいた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ