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teardrop

第6章 6滴

教室へ戻ろうと廊下を歩いてると、急に透花の心臓が強く脈打つ。

前方に真紀達がいた。

足がすくんで立ち止まった透花だったが、真紀の方から近付いてくる。

目を合わさぬよう下を向いてる透花の前に立ち塞がる真紀。

「透花、久しぶり」

一見、親しげに話しかける真紀。

笑いながら「もう学校、来ないと思ってたのに〜」と嫌みな言い方をする言葉が透花の心に刺さる。

「ねぇ透花、また放課…」

「望月!!」

真紀が何かを言いかけてた時、大きな声で名を呼ばれる透花。

透花も真紀達もその声に反応する。

呼んだのは藤沢だった。

「マツがずーっと探してるぞ!急ぎみたいだから早く行けよ!」

藤沢が透花にそう言った後、真紀の方を見ると「あ?…もしかして何か話してた途中だったか?」と聞いた。

藤沢に話しかけられた真紀は「えっ?…別に、そんな事ないよ」と答えると何事もなかったかように、藤沢と世間話を始めた。

そんな様子をボーッと見ていた透花。

藤沢から「何やってんの?早く行けって」と追い払うように言われ、急いで教室へ戻って行った。

松本を見つけると「松本君…私、職員室に行ってて…急ぎの用って何?」と声をかける。

しかし、松本は「えーっと…何の事だろ?」と透花に聞き直した。

「あの…さっき、藤沢君から言われたんだけど…松本君が私を探してるって…」

「…いや、俺は何も」

身に覚えがない松本。

「アイツの勘違いじゃないかな?」

よくわからないまま、二人は昼休みを終えた。

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