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teardrop

第7章 7滴

側でクスクス笑う声がした。

「あ、紗英(サエ)さん」

笑ってたのは紗英というウエイトレスだった。

紗英は綺麗で華がある。

大人っぽくて、紗英目当てで来る客も少なくない。

新崎がよく親しげに昔の話をしてるウエイトレスとは紗英の事で、彩の情報によると紗英のお兄さんと新崎は同級生で小学校時代からの幼馴染みらしい。

彩は紗英に憧れていてなついていた。

「紗英さん、新崎さんがアヤの事をまたイジメるんですよ」

「お前がいつも生意気で、ちゃんと仕事しねーから注意してやってんだろ。なのに、俺をおっさんなんて言いやがって…」

新崎が彩を叱ってると紗英が口を挟む。

「あら?もう充分、おっさんなんじゃないの?兄さんも最近、自分はおっさんになったってよく言ってるし」

「アイツがおっさんで良くても俺は違う!」

「逆だよ。紗英さんのお兄さんは違うけど、新崎さんはおじさんに見えるよ」と真剣な顔で言う彩。

「はぁ?何でだよ!アイツは俺と同じ歳だぞ」

「だって、前に紗英さんのお兄さんが車で迎えに来てたの見たけど優しそうでカッコ良かったもん。でも、新崎さんはいつも怒ってばっか…それって更年期障害でしょ?」

「んなっ!!…いつも怒らせてんのはお前だっ!」

彩はわざとか天然なのか新崎を煽り続け、透花は『どうしよう』と思いながら不安になっていた。

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