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teardrop

第3章 3滴

少し遅く帰宅した事を透花の母は心配するでもなく、真っ先に透花から滴り落ちる水滴で家の中が濡れる事を気にしていた。

透花はそんな母親を見て、黙ったままお風呂場へと向かう。

制服を脱いで洗濯機に入れ、そのままシャワーを浴びた。

傷口にシャワーがしみて、お風呂場で声を殺しながら静かに泣いていた。

部屋に戻り、洗濯を終えた制服をハンガーに掛けるとベッドに横になる。

頭痛が少しあり、疲れていた透花はすぐに眠りについた。


翌朝、目を覚ました透花はベッドの中で前日の事をぼんやり思い出す。

母親がいつまでも起きてこない透花を呼びに来ても、透花は布団をかぶって無視をした。

昼頃に透花はやっと起き上がる。

手足の傷が見えない服装に着替えて台所へ行くと喉の渇きを癒すために水を飲んだ。

リビングでは電話中の母親が笑っていた。

その様子をボーッと見ながら、学校での事を思い出してた。

ずーっと誰にも相談出来ずにいた。

しようともしなかったし、そんな相手は学校に居なかった。

しかし、今は少しでも誰かに自分の苦しさを知ってもらいたいという気持ちと一人で抱えるのが限界と感じた透花。

透花は精一杯の勇気をだして、母に打ち明けようと思った。

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