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捨て犬

第19章 見せらんねーのかよっ!

それから俺は
久しぶりに
パチンコ屋に入った

適当な場所に座ると
俺は
ただ、ぼーっと
うるせぇ音で耳をふさぎながら
パチンコの玉を
目で追いかけていた


どのくらい時間が
経ったんだろう…

いつの間にか
俺の怒りはおさまって

今度は
悲しみが俺を襲いはじめた


エミが
いなくなったら
俺、どうしよう・・・

あんなに
避けられてるんだ
あいつ
いなくなるかもしんねぇ・・


潤む目で
パチンコ台を眺めると
いつの間にか
玉はなくなっていた

いつから

なくなってたのかな・・・

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