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捨て犬

第4章 名前、どーする?

しばらくテレビを見て
風呂に入って
エミは
またカレーを少し食べていた


食べて終わると
また俺を見て
「ごちそうさま」
って言ってた


今度は、
あんまり笑ってなかったけど


まぁ…ちょっと…


うれしかった。



なんだか歩き疲れて
ビールもいっぱい飲んで
もうエミがどこにも行かねーって
思ったら妙に安心して
いつもより
早い時間に眠くなった俺は
シングルベットでエミと眠った



セックスはしなかった

キスもしてない


ただ、なんとなく




エミを抱きしめて眠った





その翌朝

早い時間に
エミが俺のカラダを
ゆすって起こした


「んん?

なんだよ
こんな時間に・・

まだ早いだろ?!」



「買い物に……行きたい」



「はぁ?!

なんでこんな
朝早くに行くんだよ
もーちっと待てねーのかよ」


寝起きは
俺、機嫌悪いんだ

けどさ、どー考えても
買い物行くには
早すぎだろっ!!



「待てない…」


「なんでだよっ
腹減ってんのか?」


「違う…」


「じゃ、何だよもぉ~!」




「……生理になった…」




「はっ?…

あ……あぁ…


なるほど」




なるほどね


そーいえば
ヤツの荷物はほんの少しで
ほとんど着替えも
持ってないみたいだった


俺は多めに金を渡して
遠慮しないで
必要なものは買って来いと
エミに言った

コンビニしか開いてないから
ろくなものは買えねぇかも
しれないけど


ってか、何が必要なのか
全くわかんねーけど


買い物から帰ってきたエミは
ゴソゴソと
何かやってたよ
とりあえず
寝たふりをしといたけどさ


静かになったと思ったら
エミは俺のとなりに
寝そべった


ぅおいっ、また寝るのかよ


って思ったけど


黙ったまま
そんなエミを
俺はまた抱きしめて
少しだけ眠ったんだ





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