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捨て犬

第22章 ここが・・・好き

「けどさ・・・
萩原が心配してるからって
電話に出た時は
俺、マジで
ショック死するかと思ったんだぜ?」


「・・・萩原さんは
いつも・・・カズマを
心配してたから…」


「え?俺の心配?」


「・・うん・・・
カズマは
寂しい奴だから
カズマから離れないで
やってくれって…
いつも…言ってたの
だから、さっきもカズマのこと
心配してると思って…」



「あいつ………

カッコつけやがって…」



「カズマ・・

もう怒らない?」



「あぁ
エミ、ごめんな
怒ったりして…
そんで手袋ありがとな
すっげぇあったかいよ」


「よかった」


そう言って
はにかんで少し笑うエミを
抱きしめたいと思った


話が終わるころ
俺たちは
アパートに到着

アパートの階段は狭い

それでも俺達は
二人並んで
階段を上がった

なんだか
はなれたくなくて
仕方がなかったんだ


俺がね。



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