ディアブロ☆~共同生活約150日~
第17章 観覧
(誰か有名人に会えたりするのかな…ドキドキ。
でも平常心でいないと。
今日の私は新人マネージャーなんだから!)
年明けの仕事が一段落ついたある日。
私は新人マネージャーという名目で
テレビ局へ来ていた。
それはあるひょんな会話がきっかけだった。
その日、私は逞くんと純くんと食事を食べていた。
『へぇ。テレビ局内って何でもあるんですね。』
「まぁな。半分住んでるようなスタッフもいるし。」
『有名人もたくさんいるんですよね?』
「うん!でもそんなうろうろしてるわけじゃないから
スタジオ以外では会わないかなぁ。
陽菜ちゃん、気になる?」
『そりゃ、有名人がたくさんいて
一般人が見たこと無い場所だから気になる!
でも私なんかが入れないし。』
そう口にすると
逞くんが箸を置いた。
「いや…お前も一応社員だし
ちょっと忙しさも落ち着いた今なら
多田さんに頼めば収録見学くらい
OKしてくれるんじゃないか?」
『え、でも…そんな興味本位で
収録見に行くなんて悪いですよ…。』
「でもさーいつも寮の管理と
家事ばっかりしてもらって
せっかくのチャンスだし
たまにはご褒美貰って
いいんじゃないの??」
純くんはやたらと楽しそうな笑顔で話した。
(興味はあるけど…。
こんなにいいお給料貰っておいて
何も不満ないのになぁ。)
「そうだな。明日多田さんに
話しておいてやるよ!」
逞くんが多田さんに
話をつけてくれたおかげで
私は1日だけ新人マネージャーとして
テレビ局で収録を
見せてもらえることになった。