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ディアブロ☆~共同生活約150日~

第18章 気持ち


「~~~…。」






私は言われた通りに

奏太くんの相手の役の台詞を

少しぎこちなく読み進めた。










「君、勘違いしてるんじゃない?」



『勘違い?

先輩、私をからかうのはもうやめてください!』








(これって…ラブシーン?)







徐々に進むとだんだんと

話の流れが読めてきた。








「僕はいつも本気だよ。

いつも言ってるじゃないか!」



『…もう振り回されたくないの。

私、戻ります。』



「待って!」








(えっ…!?)








奏太くんが台詞を言った瞬間

私を抱きしめた。




私は驚きでそのままポカンとしていた。









『ちょっ…奏太くん…?』



「好きだ。」



『え!…え?』



「台詞だよ、陽菜ちゃん。

続けて。」



『…あ、はい。



そんな…。』



「本当に今まで気づいて無かったのか?」



『だっていつもからかってばかりで…。』



「好きだからだよ。

誰にでもしてるわけじゃない。

信じて。…陽菜。」



『えっ…?』








奏太くんは台詞にあった

相手の女の子の名前を

私の名前にすり替えて言った。






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