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翌朝。




私はいつもより少し

早く目を覚まして

朝食の準備をした。







(まだ誰も起きてないのかな。)






そう考えながらテレビをつけると

早速逞くんのニュースが流れていた。








(やっぱりやってる…。

そうだよね。トップアイドルと

若手女優の熱愛疑惑。

しかも同じ事務所となると

信じる人多いだろうな。)









―ピッ。







「おはよ。」



『あ…純くん。おはよう。』







私が手を止めてテレビを見ていると

起きてきた純くんがテレビの電源を消した。









「嫌なニュースはあんまり見ない方がいいよ。」



『そうだよね。ごめんね。』



「ううん。それより

まだ外は騒ぎになってないみたいだから

僕ももう仕事向かうね。」



『え？純くん今日10時からじゃ…。』







そう言って時計を確認すると

まだ朝の6時半を回ったばかりだった。








「そうなんだけど、騒がしくなってからじゃ

面倒なことになりそうだから。

もうみんな出て行ったよ。」



『え！？もうはや？』



「うん。…あと逞くんは

この辺りが落ち着くまで

数日は会社に寝泊まりするって。

あとから多田さんから連絡

あると思うけど。」



『えっ…そうなんだ。』



「うん、じゃあ行くね。」



『いってらっしゃい。』








そう言い残して純くんは寮を出て行った。





どうやら寮には私ひとりになったらしい。







(会社に寝泊まりって…。

あのスキャンダルになった子も

会社に来るんじゃないのかな。

ちょっと心配だな…。)







そう考えながら私は

１人寂しく朝食を食べた。