ディアブロ☆~共同生活約150日~
第1章 美味しい!?アルバイト
(ちょっと待って待って!
この人…淡々と話してるけど
ディアブロ☆だよ!?
あの今一番人気とも言われる
アイドルグループだよ!?
私みたいなのがそんな
スターと生活なんてあり得る!?)
「彼らは…みんないい子たち
なんですけど…。
みんな少しクセがあって
あの子たちの家政婦は
今まで何人も辞めているんです。
しかし昔からアイドルとして
育成されて来たので
まだなかなか自分で
自分の身の回りのことが
出来なくて、家政婦が必要なんです。
問題があれば私に
何でも相談してかまいませんから。」
『はぁ…。』
「それではこちらの契約書を
良く読んで印鑑をお願いします。」
『…………はい。』
「よろしくお願いしますね。
来週の日曜日に挨拶を兼ねて
寮に行くことになっているので
それまでに持っていく
荷物をまとめておいてください。」
『わかりました。』
私は今日の給料10万円を貰い
多田さんと連絡先を交換して
カワモトプロダクションを出た。
(本当に大丈夫なのかな…?
とりあえず両親には内緒だから
部屋の物全部持って行く
必要はないし…。)
私はすぐに帰ってくるつもりで
キャリーバッグに荷物を詰めて
その日を待った。