ディアブロ☆~共同生活約150日~
第10章 休暇
「おまたせー!陽菜ちゃん
大きくなったねー!」
『理恵ちゃんこそ!』
お互い中学生依頼会って
いなかったのもあって
その日はかなり盛り上がった。
「それでねー…」
『あ、それ…。』
話の途中に理恵ちゃんが
取り出したケータイには
ディアブロ☆のロゴが
ついたストラップが
ついていた。
「あ…もしかして陽菜ちゃんも
ディアブロ☆のファン?」
『そういうわけじゃないけど…
最近よく見るなぁって…。』
(口が裂けてもディアブロ☆の
寮で家政婦してるなんて…
言えない。いくら理恵ちゃんでも。)
「なんだぁ。私、逞のファン
なんだよねー!
めっちゃカッコいいの!
俺様っぽいけど、たまに
ドジで可愛いし。」
『そ…そうなんだ。』
「うん。でも最近女優の
藤森華奈と付き合ってる
噂あるんだよねー。」
『へぇー。』
「確かに美人だけど…
ファンとしてはショック。」
『そうだね…。』
色々話すうちに夜も遅くなり
私たちは分かれた。
(まさか理恵ちゃんが逞くんの
ファンだったなんて…。
でも本当のこと言えないな。
理恵ちゃん、ごめん。)
―ブーッ…ブーッ…
そんなことを考えていると
ケータイが鳴った。