テキストサイズ

隣人は狼系男子っ!

第1章 だって!ずっと好きだったんだもん!

律動にあわせてさらさらと揺れ動くアッシュブラウンの髪。

喉元を流れる透き通った汗。

普段の表情とは違う、切なく紅潮した顔。

光太の全てが愛しく感じ、それだけで十分満足していた。

好きな人と二人でいられるだけで満たされていた。

けど、欲を言えば、二人でもっとデートをしたり、旅行をしたい。

というのも、光太とのデートはだいたい彼の家でセックスをして終わりだったからだ。

ひなのにとって光太が初めての彼氏であって、他のカップルがどういう感じかはわからない。

けど学生のデートなんて、お金をかけるわけにはいかないし、みんなこんなものなのかな? と思っていた。


――一緒にいてくれるっていうことは嫌いじゃないわけだし、エッチをするということは愛されていることだもんね。


それに、ずっと憧れて見つめていた光太とこういう関係になれたことだけでも、ひなのにとっては奇跡であった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ