方位磁石の指す方向。
第2章 scene 2
櫻井side
『そっか。
じゃあいいや。ごめんね。おやすみ。』
……あっ。
やばいやばい。
…これっきり?
それより…
連絡先、教えた?
…まあそれはおいといて。
なんで、二宮とキスしたのかは
全くわからない。
考えてるうちに、
なんかキスしてた。
初めて見たときも、
そうだったんだ。
触れたくて、触れたくて。
薄い唇と、透き通ってる肌。
全部全部、好き。
…好き?
……えっと、好き?
なんだ。
そういうことか。
俺が好きなのは、
智くんじゃないんだ。
二宮、なんだ。
「……。」
二宮が、好き。
そんなのどうかわからない。
だけど、嫌いじゃない。
友達以上の関係を持ちたい。
……いつだってそうだ。
俺は、どんなに恵まれてても、
いつも欲しがる。
貪欲なヤツ。
「……そうか。」
塾なんかよりも、
大切なものがある。
今更じゃね?なんか。
二宮のことは、
気になってたのに。
『好き。』までは行ってなくて。
『嫌い。』までも行ってなくて。
…微妙な、この気持ち。
どうしたら二宮に伝わるだろうか。
それがわからない。
こんなときは、…智くん、だよな。
『二宮と仲直りしたい。
どうすればいいと思う?』
すぐに既読がついて、
返信。
『和の返信見たの?』
…見た。
どくんっと心臓が音を立てる。
『塾があるから』
たったそれだけで、
二宮の誘いを断った。
あー、やっぱ俺って最低なヤツ。
そんなの、随分前からわかってる。
『そっか。
じゃあいいや。ごめんね。おやすみ。』
……あっ。
やばいやばい。
…これっきり?
それより…
連絡先、教えた?
…まあそれはおいといて。
なんで、二宮とキスしたのかは
全くわからない。
考えてるうちに、
なんかキスしてた。
初めて見たときも、
そうだったんだ。
触れたくて、触れたくて。
薄い唇と、透き通ってる肌。
全部全部、好き。
…好き?
……えっと、好き?
なんだ。
そういうことか。
俺が好きなのは、
智くんじゃないんだ。
二宮、なんだ。
「……。」
二宮が、好き。
そんなのどうかわからない。
だけど、嫌いじゃない。
友達以上の関係を持ちたい。
……いつだってそうだ。
俺は、どんなに恵まれてても、
いつも欲しがる。
貪欲なヤツ。
「……そうか。」
塾なんかよりも、
大切なものがある。
今更じゃね?なんか。
二宮のことは、
気になってたのに。
『好き。』までは行ってなくて。
『嫌い。』までも行ってなくて。
…微妙な、この気持ち。
どうしたら二宮に伝わるだろうか。
それがわからない。
こんなときは、…智くん、だよな。
『二宮と仲直りしたい。
どうすればいいと思う?』
すぐに既読がついて、
返信。
『和の返信見たの?』
…見た。
どくんっと心臓が音を立てる。
『塾があるから』
たったそれだけで、
二宮の誘いを断った。
あー、やっぱ俺って最低なヤツ。
そんなの、随分前からわかってる。